これでもくらえ

なにもかもウルトラQのせいだ

TORIさんの特撮放談

 

恐縮ながら、TORIさんより話題の新刊「TORIさんの特撮放談③ ウルトラQウルトラマンのまき Part. Ⅱ」を御恵贈賜りました。(この喜びをどう表現したら良いのやら...)

 

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正しくファンの鑑!と云うか、ファンとかマニアの領域を超越してます。TORIさんは、実際に円谷プロ東宝のサントラ盤、書籍を手掛けられた御経歴もあるそうで、もう研究者の域です。特に「映像」と「音」に関して敏感なファンの方には堪らない内容だと思います。両方疎い僕でも不器用ながらになんとか理解出来たのは、TORIさんの優れた筆力の御蔭でしょう。(時折現れるカッコに封じられた心の声に個性が出てて好きです。)

本誌では主に、「1/8計画」の合成の魅力と「ウルトラマンの歌」に関して。前書きに「作品をよく見れば誰でもわかる」と記されていますが、TORIさんの境地に達する迄が困難と申しますか、「新事実がない」どころか、僕にとっては新発見の数々でしたよ。

先ず、「1/8計画」。『ウルトラQ』の合成にオプチカルプリンター(オックスベリー1200シリーズ)が導入されたのは有名にしても、合成が使用されたシーン毎の解説を円谷一監督の手法を的確に捉えて魅力を評価している話は殆ど耳にしません。合成に特化した特集によって「怪獣未登場」と云う理由で本作を邪見する輩の価値観を一変させる事でしょう。ただ合成だけを取り上げるのではなく、演出や役者の芝居に関して熟考されているので、本書片手に「1/8計画」を鑑賞するとシーン毎新たに発見が生まれて更に愛着が増して幸福になれます。(『ウルトラQ』は宗教です。) 怪獣に続いて精巧なミニチュアやセットが評価される声を耳にしますし、僕もその事に対しては肯定的ですが、それ以上に最も合成の可能性を追求していた作品だったのですね。

後半に綴られた「ウルトラマンの歌」は、関連曲の「特捜隊の歌」、「進め!ウルトラマン」について、あらゆる現存資料からの徹底した分析と考察を記録されています。

主題歌の種類の相違点を始め、録音形式や録音時期の推論、歌唱者クレジットの謎など高度な内容で、本編と数々の音盤を網羅してないと記録無謀な構成です。(「大怪獣の歌」の当時カバー版があったなんて知らなんだ。)

個人的には、TORIさんと『ウルトラQ』の出会いを書き綴った「自分の『ウルトラQ』初期体験」頁に惹かれました。時代背景って意外と重要で、TORIさんと僕は立場も年代も異なりますが、「本放送への憧れ」は合致するなあと。(←無礼者発言) それにしても、TORIさんの愛情や熱量から生じた常軌を逸した教養には頭が上がりません。本当は公式がやるべき仕事でしょうに、ここまで1つの事柄を追求出来る方もいなければ企画も通らないのが現実なのかな。是非、『ウルトラQ』の合成シーンに関しては、「1/8計画」に留まらずシリーズ化の展開を密かに期待しております。後世の為にも需要ありますよ。(何より僕が嬉しい。)

 

f:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20200510125252j:image↑ TORIさんの特撮放談シリーズ、①、②、③です。映像と比較しながら読み易いA5サイズなのが(・∀・)イイ!!

 

ちなみに、TORIさんの特撮放談シリーズは、「TORIさんの特撮放談① キングコング対ゴジラのまき」、そして上述の「特撮放談③」の前篇「TORIさんの特撮放談② ウルトラQウルトラマンのまき Part. Ⅰ」が発刊されています。

特に①は、実際にTORIさんが1991年発売の新盤LDと、2014年発売のBDの復元作業に携わっておられた御経歴もあって、短縮された『キングコング対ゴジラ』が4K完全復元に至るまでのプロセスを完全網羅した歴史的な一冊です。何度発刊しても即完売する大評判の個人誌(と云うか歴史書!)なので、現在は入手困難ですが、増補改訂版の発刊など御検討中の様なので、続報を御愉しみに。え?僕がどうやって手に入れたかって?ふふふ、うまいこと手に入れたのですよ…(笑)

 

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※現在②も品切れ中ですが近々納品があるようなので要チェック!