これでもくらえ

なにもかもウルトラQのせいだ

『ULTRAMAN ARCHIVES』Premium Theaterスペシャルトーク&上映会 ~「東京氷河期」

 

更に遡ります。6月15日(土)に開催された『ULTRAMAN ARCHIVES』Premium Theaterスペシャトーク&上映会 ~「東京氷河期」のライブビューイングを鑑賞した時の感想です。前回と同じく、今回もシアタス調布に足を運びました。昨年11月からウルトラマンアーカイブスの枠として定期的に開催しているプレミアムシアターも、第3回目。真夏どころか肌寒い雨の日の開催でした。暗中模索ながら見事に成功した第1回目(「2020年の挑戦」)、作品の世界観を冒頭に入れた演出が好印象だった第2回目(「ガラモンの逆襲」)、さて今回は?司会進行は、映画評論家であり、クリエイティブディレクターの清水節氏。自明ながら、清水さんの作品に対する細部まで広範な知識と見解は、当プロジェクトに於いて多大な貢献を果たされています。そして、ゲストは特技監督である中野昭慶氏と、タレントの片桐仁さん。フレッシュなタレントをゲストに呼んで、若い層の集客を図っているのかと思ったら、片桐さんは彫刻家の一面があるそうで、当日はクール星人とキングジョーからインスパイアされた御自身の作品「シャックール星人」と「キング縄文」を御披露なさった。どうやら、2017年に開催されたセブンの企画展「70 CREATOR’S SEVEN」に出展した作品みたいです。案の定、話題はセブンへ広がり、キングジョーの魅力に話が脱線。(失笑) 片桐さんは特撮モノに御出演希望だそうで、「基地にいる人をやりたい」との事。何故、この方をQのゲストに呼んだんだ?  東宝入社前、文学青年だった中野監督は成瀬巳喜男監督等の文芸映画を好き好んでいた中野監督は、助監督会の一員となるが、一般的には毛嫌われていた特撮映画を担当する事になり、円谷英二監督の元に師事。特撮作品に対する「トリック撮影」なる撮影手法など特撮独自のメカニズムを猛勉強の末、円谷監督に気に入られ、助監督として指名を受け、それから円谷特技プロダクションの設立にも協力し、テレビ映像の制作にも携わっていかれた。東宝に入る前は、ゴジラ円谷英二監督も存じていなかったって凄いですよね。何も分らないから、最初は助監督して円谷作品に出向いた時、何もせずに隅で座っていたら、それを見ていた円谷監督が「あんな助監督いらねえ」とスタッフに告げ口したのを後日聞いて助監督魂に火が付いて、次第に円谷監督から指名が入る程の実力者へ昇華なされた。御存知、実相寺監督「現代の主役 ウルトラQのおやじ」に登場している中野監督は、冒頭で『サンダ対ガイラ』の緊迫した撮影シーンにて、円谷監督の真隣で助手として任務に全うなさっています。(その抜粋を、トークの合間に上映されたのは予期せぬ報酬でした。大画面で、ウルトラQのおやじ!) 円谷監督は、テレビが電気紙芝居だと揶揄され、蔑まれていた時からこれからはテレビの時代だと予見し、"特殊撮影"ではなく、"トリック撮影"と云う言葉を好まれていた等の門下ならではの貴重な御話は、生々しくて良いですね。そして、ペギラの造形の御話では、成田氏と高山氏の共作である事に加えて、"ペンギンとアザラシの合いの子"をベースに、目の部分がラテックスで製作された影響により、ワイヤーで瞼が完全に開かず、結果的に閉まりきらず、上がりきらずの眠たげな目に仕上がったとの的確な解説を清水さんが御披露。さて、「東京氷河期」のリマスター上映。先ず、オープニングのタイトルバッグ部のマットペイント処理。実に精緻な画は、土台となる空港の風景は写真等で記録し、その素材を使用して、氷漬けとなった状況を表現すべく氷柱などを描き加えて見事に"凍結した空港"を描出しているが、映画サイズに伸ばしても、まさか絵だとは予想付かぬ程にリアルな空気感を表現しているのだと再確認。物語は、中野監督も御指摘なされていましたが、30分の間にこんな濃密なドラマを入れ込むのは職人技ですよね。それも、東京に対するアイロニー反戦思想が絶妙に入り混じった親子劇、そしてペギラ襲撃の都心破壊スぺクタル。示唆的ですが、強烈なメッセージが本作には所狭しと分散しています。このドラマには「戦後」と云う背景がある事、戦後は農業政策が出来ていなかった為に、地方の人は農閑期に生きる術がなかった事、"零戦パイロット"の尊重性、現代人には通じないであろう時代背景を、第二次世界大戦を経験した中野監督が補足的に言及なさっていました。絶対に風化してはいけない事ですが、戦争の悲惨を体験している世代が居なくなり、戦争反対の声が時間と共に薄まってしまうのは必然です。ですから、戦争の時代に生きておられた中野監督の声で作品の核心部を補足的解説して頂いたのは肝に沁みましたね。僕も平和を願っています。少々シビアな話に重たい空気が流れるも、最後には由利ちゃん即ち桜井浩子さんに対する惚気話で盛り上がり(!)、中野監督が桜井さんの御声をベタ褒めする展開に発展。まるで、片桐さんが中野監督のツッコミ担当(笑)の如く陽気な雰囲気で幕を閉じました。

 

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↑ ライブビューイングのカメラに手を振るゲストの御二方(+無心ペギラ)と、限定ペギラをゲット出来て絶賛幸福ちうの僕。

 

次回開催の「カネゴンの繭」上映は、9月21日(土)。もう4回目ですね。此れで取敢えず『ウルトラQ』枠は終了かしら。ラゴンはやらなくていいのか?勿論、最後迄応援するつもりでいますが、次回も(ゲスト的に)ライブビューイングで良いか~と思っていたら、今回は東京でのライブビューイング開催は無しで、本会場の板橋縛り。不評なのか、ライブビューイング会場が全国15→4に大幅減少しました。しゃーないので板橋強制収容って事で、板橋に向かう予定です。大画面で少年達のスケベな下肢を拝めると思うと今から愉しみで仕方ありませんね。 初回から参加してきて、ファン視点では大変有意義な愉しいイベントですが、やはりトークショーが難で人を気軽に誘えないのは勿体無いなァ、と思います。正直、作品に興味は合ってもトークショーのゲストで引く方とかいると思うんだよね。御子さんとか、もはやターゲットとして取り上げていないのか、ちょっと大人達の話を1時間以上聞くのしんどいんじゃないかなと思う。変に敷居が高い。しかも、初回登場したケムール人はちゃんとアクターさんが入って動いていたんですけど、2回目のガラモンと今回のペギラは造形物として、中に人は入らず、参考資料化してましたし、これは僕もガッカリでした。本編の上映が30分なのに対して、トークショーが1時間以上ありますよね。時間の割合的に、トークショーが主体で、上映がオマケの扱いでしょうか。それはそれで良いけど、どうしても上映作の印象は格段に薄まる。特に今回は、『東京氷河期』、「ペギラ」の話題以外に、セブンとゴジラの話が広がり過ぎてたような気が。(やめろとは言ってない) ゲストは、若いタレントを呼んで若い層の集客を狙っているのだと思いますけど、いっそジャ〇ーズとか呼んでくれよ。以上、アンケートに書きそびれたアレソレでした。