これでもくらえ

なにもかもウルトラQのせいだ

クリスマスに聞きたいレコード

 

クリスマス終わったけど、クリスマスに贈りたい音楽のすゝめ。僕の貧弱な蒐集から御気に入りの音盤を御紹介します。クリスマス終わったけど。(2回目)

 

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↑ 案の定、1965~67年に偏った。此の頃は「人気」であれば、誰でもクリスマスソングを世に出したのだろうか。

 

東芝レコード/加山雄三「ジングル・ベル」「ぼくのクリスマス」

軽いノリのパケ買いとは正しく此の事で、別に加山雄三が好きな訳では無い。なんか本当にもう加山氏の太陽の匂いが漂う明朗快活な風貌にサンタ装備と云う無謀な組み合わせとか、背景の雑な謎の画とか、パッケージの衝撃が僕の財布を緩めた…って感じです。クリスマスシーズンの1966年11月にリリースされた東芝レコードで、アメリカ民謡「ジングル・ベル」のカバーと、オリジナル曲「ぼくのクリスマス」の2曲が収録。シンギング・エンジェルスの美しいコーラスに乗って軽やかに舞い上がる加山氏の歌声が奏でるハーモニーが愉快で明るい「ジングル・ベル」。様々な日本語訳の歌詞が存在する曲ですが、加山氏の「ジングル・ベル」は堀内敬三氏による訳詞。冒頭の部分、「♪ジングルベ~ルジングルベ~ル 鈴が鳴る~♪」で育った僕にとって、"鈴が鳴る"の部分が"ソリが行く"と云うのは、どうも違和感を拭えず。孰れにせよ、イブの夜にトナカイに曳かれたソリに乗って空を舞うサンタクロースの情景が目に浮かぶ名曲。「ぼくのクリスマス」は、オリジナル曲で、加山氏の作曲家用のペンネームである弾厚作、即ち加山氏本人が作曲を担当。「ぼくのクリスマス」と云うと、利己主義で独占的な印象を受けるタイトルだが、が歌詞中には「泣いてる子供はいないか」「淋しい眼をした子供はいないか」と云った、子供を気遣う温和な本質が明るい曲調で語られる。加山サンタは「幸せのソリ」を曳いて子供達を誘拐…じゃない、幸せを与えるサンタクロースなのだろう。冒頭は、加山氏がソロで歌唱していたが、途中から謎のキイキイした声をした人物(?)が歌唱し始めて、終いには独唱、更には人数が増えてコーラスや茶番に迄展開して加山氏フェードアウトしてたのは笑った。此のキイキイ声の正体はテープの高速回転ですね。加山氏の独奏だけならば、爽やかなクリスマスソングとして完結していたでしょうが、キイキイ声の登場でユーモラスに仕上がった。

 

②ソノレコード/不二家「ホーム・スイートクリスマス」

1965年のクリスマスシーズンに不二家でクリスマスケーキを注文した方へ配布したらしい非売品。ソノレコード社製作のフォノシートです。不二家のキャラクター「ペコちゃん」(CV:斉藤尚子)と、不二家一社提供枠で放映されていた「ポパイ」(CV:浦野洸)、そしてアニメが放映中で人気者の「オバQ」(CV:曽我町子)が、当時TBSアナウンサーだった中島道さんのナレーションに沿って御馴染みの「♪ジングルベル」をドラマ仕立てで歌唱します。日本訳詞はオリジナルでしょうね。タイトルに"ホーム"とある様に、不二家のケーキを囲んでクリスマスパーティーを行う情景が想起される。司会の誘導で、ペコちゃん、ポパイ、オバQと順々にソロで歌を披露するのだが、通常のテンポで誠実に歌うペコちゃんとポパイに打って変わって、変調するオバQ食欲過剰な性質を十分に生かしたパートがユニーク。御褒美に不二家のクリスマスケーキが登場して、大団円を迎える。『オバケのQ太郎』は漫画を何話か拝読したのですが、何話かクリスマスを題材にした話があって、中でも「小学四年生」の12月号(1971年)が初出の「サンタはくろうする」が絶品。クリスマスが初めてのОちゃんに、夢を与えたいQちゃんがサンタクロースの存在を教えて「サンタさんから」としてプレゼントを贈る計画を練るが、Оちゃんが注文した電気自動車はQちゃんの御小遣いでは買えない程に高価で…。サンタさんを愉しみに待つОちゃんの夢を壊すまいと悪戦苦闘するQちゃんの御話なのだが、兄弟想いの両者に思わず心温まる名作である。幼くして黙る優しさを習得してるОちゃん。駄目兄に良質弟のコンビは好相性ですね。

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東宝レコード/雷門ケン坊「怪獣のクリスマス」

1967年に東宝レコードからリリースされたオリジナルソング。歌手は、当時11歳の雷門ケン坊。当時落語家だった彼ですが、僕の中では、子役・吉野謙二郎としてブースカに登場したメチャ太郎のイメージが強烈。あの愛らしい御声だったメチャ太郎の変声した歌声が何よりショッキングだぞ。御世辞にも上手とは言えない歌唱力だが、子供番組にも多数御出演している上、三枚目と云うコミカルな魅力が起用の大きな要因だろう。映画作品の挿入歌では無く、子供に人気なゴジラとクリスマスを取り入れた企画盤で、丁度同年12月16日に封切りされた『ゴジラの息子』を雑に意識的に取り入れた歌詞とパッケージである。鈴の音色と突如現れた驚異のランラン率で展開する陽気な曲だが、歌詞の内容はもれなく薄い。「〜♪ ゴーゴーゴジラのサンタクロース 赤い帽子がよく似合う♪」の見解は認めるとして、続く「〜♪おみやげいっぱい ミニラもいっしょ♪」と突如出自不明な"おみやげ"が登場した上、ミニラが現れる。まァ、タイムリーなゴジラの赤ちゃんを取り入れたい意向は十分理解出来るのが、余りに一瞬過ぎてな。「出た!」と思ったら直ぐ通り過ぎた感じ。2番に登場するモスラの橇は幻想的な情景が目に浮かぶね。

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ソノシート松屋ウルトラマンとクリスマスおめでとう」

1966年のクリスマスシーズンに松屋で玩具購入者へのプレゼントとして配布、若しくは当時価格20円で頒布されたソノシート。『ウルトラマン』で御馴染みのムラマツキャップこと小林昭二氏がクリスマスの夜に送るオリジナルドラマが収録されています。以前、題材にして投稿したので詳細は省略しますが、僕にとってこれを拝聴しなければクリスマスは終われない特別に御気に入りな音盤。短編ながらも、ウルトラマンの歌で始まり、キャップの挨拶、平和を乱す複数体の怪獣の襲撃、ウルトラマンのスタイリッシュな戦闘、ジングルベルの歌で締めとテンポの良い構成。何より、キャップの優しくて温かい一面が見物。一変、怪獣出現のパニックでは「怪獣なんかにビクビクする特捜隊ではないぞ!」と云う台詞の威厳とした態度も魅力的です。あと、ケムラーの鳴き声。

 

…… 以上、クリスマスに投稿しそびれた戯言でした。(爆)