これでもくらえ

なにもかもウルトラQのせいだ

朝日ソノラマ/ソノシート『ウルトラマンとクリスマスおめでとう』(松屋)

 

季節外れだって? 流行の早取りだ!再来週のハロウィンが終わればきっと一気に世はクリスマスモード。塚、もう既にT急ハンズでクリスマスカードが販売されてて戦慄したぞ。つい此間迄サマーだったではないか。もう年末年始か、明けまして御目出度う。(気が早い) 毎年未だに父上を仲介してやって来るサンタさんからのプレゼントが愉しみなクリスマス。無償の愛だね。僕、サンタさんに何もしてあげてないのに。今年は何を頼もう、今年も来てくれるかな。それまで良い子でいなくっちゃ! そんな訳で、マニアオタクの皆々様には説明不要のクリスマスと云えば、な名盤『ウルトラマンとクリスマスおめでとう』の御紹介です。

 

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目に飛び込むはスペシウム光線を放つウルトラマンのシャープな画。目元から頭先、指先まで鋭い印象を受ける筆致だ。画師は不明、絵本作家だろうか。「Merry Christmas」のタイトルに小さく「MATSUYA」、商号変更前の「(C)円谷特技プロダクション」が眩しいシンプルなパッケージ。クリスマス味は皆無、ソノシートの内容なぞ一切見当付かず。所謂、書店等で購入出来る一般販売品では無く、銀座と浅草に店舗を構えたデパート「松屋」が朝日ソノラマに制作依頼を行った形で誕生したソノシートで、『ウルトラマン』本放送中の1966年のクリスマスシーズンに松屋で玩具購入者へのプレゼントとして配布、もしくは20円(現在で云うと200円程?)で頒布されたそうだ。ソノシートの内容は、朝日ソノラマによる新録オリジナルドラマ。ウルトラマンでキャップを演じる小林昭二氏のナレーションによるクリスマスに因んだ内容で、正式なタイトルは『ウルトラマンとクリスマスおめでとう』だが、どちらかと云えば『ムラマツ隊長とクリスマスおめでとう』(笑) 此の音盤に限らず、度々キャップは主役のハヤタを差し置いて新録ドラマのナレーターとしてフォノシートで活躍を魅せた。現に愉快で優しいキャップの声は、子供を目前とする語り手として、ハヤタのクールな声音よりも適正に思う。

 

収録時間は約3分30秒程、「ウルトラマンの歌」(ファーストレコーディング)を幕開けに「やあ、みなさん!クリスマスおめでとう!私は、科学特捜隊のムラマツキャップです。」とキャップの元気な御挨拶。「みなさん、今日はクリスマスプレゼントに何を頂いたかな? (間を開けて) ...はっは、ニコニコ顔が見えるようですよ。宇宙の平和を守るウルトラマンも、今日はあの空の何所かで愉しいクリスマスを送っていることでしょう…。ほーら、良く見て御覧なさい。ちかちか瞬きするあの星の光。"メリークリスマス!"とウルトラマンが皆さんに御挨拶しているのかも知れませんよ。」と、突如、穏やかなキャップとの一時を突き破る、レッドキングの咆哮!続くキャップの驚愕の台詞「宇宙怪獣モンスラーだな!」ええッ、レッドキングじゃないの!?てか、一体何者!?宇宙怪獣モンスラー!!続いて轟くベムラーの咆哮。どうやら宇宙怪獣軍が地球のクリスマスを邪魔しに飛来。ケムラーの鳴き声が混ざって聞こえるのは黙っておこう。 「怪獣なんかにビクビクする特捜隊ではないぞ。我々にはウルトラマンもついているんだ!…ウルトラマンスペシウム光線には怪獣共なんかひとったまりもないさ!」とキャップの台詞を合図に、いつの間にか現れていたウルトラマンが「ヘア!」スペシウム光線を発射し、怪獣共爆破。鈴の音が鳴り響き、キャップが再び優しく語り掛ける。「ほら、聞こえるでしょ?再び平和が蘇った地球上のあの国、この国からクリスマスを祝う可愛い歌声が、星の彼方まで広がっていきます。さあみなさん!世界中の御友達と、愉しくクリスマスの歌を歌いましょう!」と、アップテンポのジングルベルの歌と一緒に物語は大団円を迎えたのであった。「クリスマスの夜」を背景に想起させるシナリオで、キャップと一緒に温かな部屋でウルトラマンに想いを馳せながら星空を眺めている最中、夜空から宇宙怪獣が飛来してきた情景が不覚にも目に浮かんだのは僕だけではあるまい。物語に流れる穏和な雰囲気は、キャップの慈愛深き声調による功績ですね。一変、怪獣が現れたら語勢を強めて臨戦態勢を取る姿には、隊長としての威厳をも感じさせる妙技に讃嘆せざるを得ない。

 

初耳は、2年前の冬季に書泉グランデで開催されたウルトラマントレジャーズのイベントにて。トレジャーズの付録に『ウルトラマンとクリスマスおめでとう』のレプリカが封入された関係で、当日イベントで音源をゲストの古谷さんとファンの方々皆で聞いたのが最初。客席に早川さんとか、正ちゃん、居たよね。特撮に没頭して間もない頃だったので、"当時物"は僕が絶対に手の届かないものと云う先入観があったので、もう、その一回きりしか聞けないものだと思って真剣に耳にして、貴重な音源とキャップの優しい一面に偉く高揚したのを覚えてます。で、此の音盤を中野のMで見つけたのが今年の春先だったかな。ショーケースで見つけて絶叫、値段も確認せずに店員を呼びに行ったのでした。今の相場は5000円前後?当時は何枚程配布・頒布されたのだろう。以下、トレジャーズの複製品と当時の現物を比較してみた。右が現物、左が複製。

 

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パッケージの色味は経年劣化による誤差、致し方無い。複製に音源の収録は無いが、見開きの仕様やソノシートの再現迄隙が無い。サイズも完璧ですね。