これでもくらえ

なにもかもウルトラQのせいだ

朝日ソノラマ/ソノシート『大怪獣戦 30怪獣大あばれ』

 

1966年8月20日朝日ソノラマより発行された、ソノシート『大怪獣戦 30怪獣大あばれ』を入手・拝聴致しました。

 

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冊子本の表紙と挿絵は南村喬之氏、資料提供に大伴昌司氏、ソノシートに収録されたオリジナルドラマ二編「宇宙怪獣対地球怪獣」「決戦!!ウルトラマン」は金城哲夫氏の脚本である。

 

各社のフォノシートと云えば、ドラマに沿った挿絵と文書が掲載された冊子本を多く目にしているので大半はそういった構成が主流だと思うのだが、本誌はソノシートのドラマと科特隊基地や円谷プロの図解や怪獣の挿絵、辻真先先生による怪獣解説や怪獣撃滅・脱出法、怪獣の作り方(!)等、娯楽性を尊重した考慮の集大成が収録された。本誌の構成も辻真先先生が担当。僕にとって娯楽書と云うより教材扱いです。

秀才な鋭い視点と雄大な発想で怪獣の性能に迫っているにも関わらず、メインターゲットであろう児童を意識した窮屈では無い文体で、時に頬が緩んでしまう独特な表現が愉しい。「きみも ここで 怪物や怪獣にあえる!!」と題された未確認物体や生物の紹介で現実世界と空想世界の境界線を鈍らせる特集を第一に置いた構成が巧妙です。

南村喬之氏による怪獣の挿絵は、多方面から捉えた表情に魂が宿っていて躍動的。四方八方に向けられる眼差しは孰れも闘争心に満ちているのに、非戦闘タイプの怪獣は戦意よりも特有の愛嬌が印象に残る。

 

ドラマ「宇宙怪獣対地球怪獣」は、題名の通り"宇宙怪獣対地球怪獣"の戦闘を描いた一作。売り文句に"映画にでた円谷英二の怪獣が大あばれ!!"と記された。内容は、ギドラ、ドゴラ、モゲラの宇宙怪獣3体(すげえ絵面)が火星への中継基地である日本の宇宙ステーションNO.9のゲリラ襲撃を幕開けに展開される怪獣同士の激闘で、狂言回しにヤマダ博士が登場。作中に登場する宇宙警備隊員やヤマダ博士は、オリジナルキャラクターでしょうかね。キャストも青二プロ等の声優陣が担当。

一応、宇宙ステーションNO.9が襲撃された際に「あらゆる武器(一体何なのか正確には語られていない)」で抗戦した人間と宇宙怪獣一味との戦闘が語られるが、情報が希薄なだけあって一体どんな戦いが繰り広げられたのだろうか。後に、宇宙ステーションNO.9の仇だと云って宇宙警備隊がレーザーガンやら光線銃で交戦(!!)してるけど、案の定宇宙怪獣一味は無傷で、むしろやられるという(そりゃそーだ)「警備隊と警備艇の皆さん、さようなら、さようならー!」と云う宇宙ステーションNO.9隊員の断末魔、初代ゴジラの電波塔に居たアナウンサーの状況と似ているけど、きっと何も関係無い。

「通り魔の様な三匹の怪獣は逃げていく宇宙警備隊をせせら笑う様に見送ると翼の方向を地球に向けた」と云う、不穏な予感を告げるナレーターの台詞が極めて秀逸。僕の中の中二が胸騒ぎを起こしたよ。

後半は、地球に来襲する宇宙怪獣に備えて、防衛長官が自称・怪獣と話が出来るエスパーのヤマダ博士(何の博士なのか全くワカラン)に依頼、地球のゴジラ連合軍の8大怪獣(ゴジラいれたら9大)、モスララドン、バラン、ゴジラアンギラス、マグマ、マンダ、サンダ、ガイラが抗戦に挑む。モスララドン、バランの飛行怪獣が大気圏で宇宙怪獣を待ち伏せ、早速ラドンがドゴラを撃退(弱い)。しかし、ギドラの怪光線によってモスララドン、バランが翼を負傷、そのまま太平洋の藻屑と消えた。遂に地球へ上陸したギドラとモゲラに立ち向かうは、ゴジラアンギラス、マグマ、マンダ、サンダ、ガイラ。最終決戦の舞台は、因縁の地・富士山麓。富士山頂に光臨したギドラとモゲラが山麓に舞い降りたと同時に、ゴジラアンギラス、マグマがギドラに立ち向かい、マンダ、サンダ、ガイラはモゲラと交戦。サンダとガイラの怪力によって解体されるモゲラ、その後でマンダ謎の絡み付き。(状況が想像出来ん)

モゲラを倒したところで、ギドラのスーパーリンチタイム。サンダとガイラが3つの首を掴まえてみつ編みにし、ゴジラが火を吐き、アンギラスが翼に噛み付き、苦しむギドラ。しかし、こんな状況でも退治叶わず逃走するギドラ様。勝利の雄叫びを挙げるゴジラ連合軍だが、ヤマダ博士はギドラが再びやって来ると云う不安を煽る余韻を残した。

 

「決戦!!ウルトラマン」の方は、復刻ソノシートドラマのCDで収録されたドラマと同様の内容。ハヤタ隊員の正体がウルトラマンって周囲にバレバレのやつ。

改めて聞いたら、グリーンモンスはフジ隊員の悪質なストーカーだし、フジ隊員はピグモン遣い荒過ぎるし普通に笑ってしまった。ホシノ少年は天使

で、全部目を通した後で疑問に残るのは『大怪獣戦 30怪獣大あばれ』のタイトル。単純なので、てっきり「30体の怪獣が大暴れ」すると思い込むじゃないですか。

登場怪獣を振り返るとして、「宇宙怪獣対地球怪獣」で、モスララドン、バラン、ゴジラアンギラス、マグマ、マンダ、サンダ、ガイラ、ギドラ、モゲラ、ドゴラの合計12体、「決戦!!ウルトラマン」で、バルタン星人、チャンドラー、ネロンガアントラーグリーンモンス、マグラー、レッドキング、ラゴン、ベムラーピグモンの合計10体、両作合わせても22体。ギドラの頭を個体として数えても(←え?)24体。とすると、実は人間の姿をした怪獣が潜んでいたのだろうか。(違う) も、もしや、ヤマダ博士が・・・!?(違う)