これでもくらえ

独断と偏見で意見具申。主に鑑賞記録。日々研究。

地獄の底から甦れ! アイアンキングオールナイト!! in 溝ノ口劇場

 

2018年3月3日(土)に溝ノ口劇場で開催された『地獄の底から甦れ! アイアンキングオールナイト!!』に参加致しました。

 

f:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20180304102243j:imagef:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20180304102249j:image

 

まあ、寝たよね。(おい)

そもそも宣弘社の番組一作も観てない上に少し前まで「・・・アイアンキングって何?」とかほざいてたクソアマが、全話一挙上映のオールナイトなんかよく行ったよな。

 

 宣弘社制作の特撮ヒーロー番組で、佐々木守氏が全話の脚本を執筆したと云う『アイアンキング』(全二十六話)。

かつて大和朝廷に駆逐された日本の先住民族の末裔「不知火族」が"二千年の野望"即ち現日本政権を破滅し、祖先の地を奪還すべく破壊工作用の巨大ロボットを出撃させる。

危機に際して国家警備機構から内密に派遣された達者なエージェント静弦太郎(石橋正次氏)と、サポート役としてアイアンキングへの変身能力を秘める霧島五郎(浜田光夫氏)が使命に奮起する物語で、発端は日本の先住民族の末裔「不知火族」だが、不知火族の破滅直後に、理想の国家を確立を目論む革命集団「独立幻野党」、続いて地球侵略の為に飛来した宇虫人「タイタニアン」と云ったあらゆる敵対組織が空気を読んでタイミングよく順番に登場するのである。

 

エスタン風の服装で黒いテンガロンハットがトレードマークの静弦太郎は、"アイアンベルト"と呼ばれるサーベルや鞭など多様性に優れた変形型の武器を駆使し、運動能力に優れた痛快な青年で、登山帽に扮する"ターニングハット"と呼ばれる変身アイテムとサングラスを常に着用したおじさん霧島五郎、このバディが最強過ぎた

まさかの光落ちしたゆきちゃんとか口うるせえてんこちゃんとか週替わりで登場した人気女優陣だのアイドルだのそんなヒロイン陣の存在さえも消え失せてしまう程に(←え?)尊いこの御二方の破天荒なコンビは、極めて評価すべき点だ。

先ず、本作の主人公はアイアンキングで無い。等身大の人物である静弦太郎だと思う。

アイアンキングは弱い。水分を燃料とするアイアンキングはエネルギー消耗が激しく、活動時間は僅か1分。(いくらなんでもこの設定時間は酷いぞ)その上、キック技などの肉弾頼り。所謂、光線技や武器を備えるヒーロー像を破ったロボットなのだ。

そのか弱いアイアンキングを補うのが、超人的身体能力を持つ、我らが弦太郎様。

アイアンベルトの方が圧倒的に強い(真顔)

図体がでかいだけで役立たずなアイアンキングは徐々に成長し、独立幻野党以降、光線技を習得して活躍を魅せる。

二人の関係性に注視したい。弦太朗の相棒として共に闘志を燃やしたアイアンキングの正体が五郎だと云う事に最後まで気付かなかった。だと云うのに、序盤、五郎に対してニヒルな態度だった弦太朗が回を追う毎に五郎と絆を深める点と必然的なアイアンキングの成長が実に見事だ。

個人的な趣味で言えば、序盤のツンケンしてる弦太郎が孤高で推せるんだけどネ(爆)

それにしても、二人の親密度上昇の勢いが止まらず、終いにはほっぺにちゅー(!)までしちゃうなんて、もうお前らはよ結婚してまえ

 

何と言っても、静弦太郎と云う存在の妙。

正義の為に闘い抜く使命だけを貫いて生きてきた弦太郎は非情な態度が目立つ。

孤児として天涯孤独故に愛情不足で、他者を労わる心を知らないのだ。強情だった弦太郎がヒロインからの親に対する指摘に、言葉を詰まらせる哀しげな描写が印象に残っている。

そして弦太郎の冷酷な言動を比喩的に嫌悪を示し、諭す役目を担ったヒロインは母親的な存在だろう。

五郎の存在は本編で多く描写されていないが、最終回で事故による高圧電流で死亡されたと思われた五郎に対する津島博士の態度が余りにも無情に思え、どうも腑に落ちない。変身能力を付けたり外したり、まるで玩具の様に扱われる五郎に違和感を覚える。

一概には言い切れないが、弦太郎と五郎は国家の戦士として弄ばれた被害者とも思えてしまったなァ。

でも決してシリアルな作風では無く、躍動的なテンポで展開される娯楽に満ちた陽性な作品で、秘めたる部分に佐々木守氏の熱い思想と提唱に感銘を受けた次第。

 

そんな訳で途中退出もせず、なんとか一応完走出来たのだが、十六話ぐらいから死んでた。

最終回のみ特別にネガテレシネで上映(!)だったので、思いっきり目を見開いたんだけど、何でアイアンキングがマント装備して都市破壊やってんのかよおわからんだ(もうだめだ)

 

f:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20180305051708j:imagef:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20180304102458j:imagef:id:zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz:20180304221802j:image

 

巨大ロボットも熱かったけど、どうも自分は怪獣に弱くってロボット怪獣と宇虫怪獣に痺れてしまってなあ。

特に十二話、十三話登場のトンガザウルス。小型戦車を潜ませるセンス、首が切断される事態を起死回生、強化改造に高揚した。切断された首が暴れる怪奇性も良い。

弦太郎の心根を突く令子の台詞が際立った前後篇のドラマも見応えがあったね。

そして、十五話のカプリゴンが好きだ。ラソン怪獣って何? え…何?

ニードル弾を鼻から発射するのもユニークだし、自爆すんのも可愛いだろ?特撮と等身大の撮影が入り混じる繋ぎも好き(笑) どちらにせよ高山良策氏の造形美が眩しいのだ。

あと、ブロンズデーモンを操る不知火族の久野征四郎が最高。(怪獣関係ない)