某A氏の独白帳(仮)

独断と偏見で意見具申。主にゴジラ、空想特撮シリーズ等、特撮作品の鑑賞記録。他、色々と。

映画「コングの復讐」(1933年 RKO)

 

「キングコング(1933)」と同じスタッフによって製作された続編、映画「コングの復讐」の感想です。

 

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前作でキングコングをNYに連れ込んだデンハムは、被害を受けたNY市民からコングが破壊した建物や踏み潰された人達の遺族から告訴をされ生活困窮に陥ってしまう。

そこで、同じく関与していた影響で船を差し押さえられ困窮状態のエングルホーン船長と2人で起死回生、東インドへ交易の旅に出航し、辿り着いた港「ダカン」で髑髏島への地図を呉れたヘルストロームと再会。

時を同じくして父親を殺害され喪い、途方に暮れるサーカスの娘・ヒルダと出会う。

"髑髏島には原住民の宝が隠されている"との情報をヘルストロームから得たデンハムとエングルホーン、ヘルストローム、密航したヒルダと共に髑髏島へ。

上陸した彼等は、沼に落ちて抜け出せないコングの息子と出会うのだが……

 

邦題ふざけんな

タイトルでハードル上げられてしまったら、勝手に期待してしまうだろうがよ!

復讐どころか、沼にはまったちびコング救助の手助けをした人間に恩返しをする様に、襲い掛かる恐竜に対して人間の護衛役に回っている始末ですからね。

正しく、原題「コングの息子」の方が適切な内容であろう。

ともかく腑に落ちないのは、全然父親譲りじゃないちびコング

父親は前作にある様に美女以外容赦無く襲い掛かり敵意剥き出しの獰猛だったのだが、本作で登場した息子は、設定年齢が低すぎるのか?男として目覚めていない?誰彼構わず人間に対して温和な性格が印象に残った。

前文にもある様に邦題に期待して父親を殺害された憎しみに満ち溢れる息子コングを期待したのは言うまでもない。

ただ、流石コングの息子と言わんばかりに恐竜との激甚な戦いでは圧倒的な強さで、その中にも頭を打ち朦朧とするなど、細かな仕草から愛嬌が伺える場面は見物である。

御気に入りは、寝ているちびコングが拳銃の音に驚いて起きてしまうシーン。

 

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可愛気と咄嗟に剥き出た凶暴な一面が、ちびコングらしい。

 

全体を通して、ちびコングと人間の友情物語に仕上がっている為か、恐慌に欠ける点は否めないが、ちびコングの"愛らしさ"は十分に感じ得たし、やはり前作と同じスタッフなだけあってちびコングの動きや音楽とシーンの同調など、緻密な表現は素晴らしく、非の打ち所がない。

前作に加え、ちびコングの子供らしいコミカルな仕草の表現も評価したい。

 

財宝を盗んでからのクライマックスは壮絶で、髑髏島が突然の地震でパニックに陥り、船で逃げようとしたヘルストローム1人が恐竜(造形美...!)に襲われ死亡したりと、急展開に脳処理が追い付かないまま、憎むべきデンハムを自分を犠牲にして守り抜いたちびコング。

いや~、もう最後の手当した手を見せ付けてくる憎い演出、普通に泣くわこんなん。

髑髏島が沈没した時点でちびコングは助かる当てはなかったにしろ、無念が募る。

そして、そんなちびコングの犠牲死はサラッと流し「素敵な旅だった」と語り合うデンハムとヒルダにはどうしても嫌悪感しか抱けない。

デンハムはさっさと処罰されちまえ!と思った自分でありましたとさ。

 

 

 

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