某A氏の独白帳(仮)

独断と偏見で意見具申。主にゴジラ、空想特撮シリーズ等、特撮作品の鑑賞記録。他、色々と。

映画「顔役暁に死す」(1961年 東宝)

 

岡本喜八監督、映画「顔役暁に死す」の感想です。

 

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ハードボイルド作家、大藪春彦による原作「火制地帯」を池田一朗氏と小川英氏が脚色し、岡本監督の独自な世界観に仕上がっているサスペンスアクション映画。

原作は未読で申し訳御座居ませんが、盗作問題で有名ですね。(お黙り

 

5年ぶりに故郷の観光都市倉岡市に戻ったアラスカ帰りの佐伯次郎(加山雄三氏)は倉岡市長だった父の大三(林幹氏)が半年前に狙撃され死亡した事を知った。

真っ先に帰った実家には、初対面であったが2年前父の後妻になったと言う久子(島崎雪子氏)が住み着いていた。

倉岡市は、東京から来た後藤組と地元の半田組の争いで治安が悪化していたが、現市長の今村(柳永二郎氏)は、暴力団に対して無力を嘆き目を瞑っている状況にあった。

細木警部(田崎潤氏)の元を訪れた次郎は、市長再選の祝賀パレードで狙撃された父の死に真犯人が居る事を確信し、独断で行動に出る。

市長銃殺のカギを握っている都合悪さに次郎を狙う後藤組、次郎を利用し後藤組を倒そうとする半田組の両組織が次郎を狙う。

更に、悪党刑事に殺人容疑を被せられ指名手配として警官に追われ……

 

前からだいぶヤバイと思ったけど、とうとう平田昭彦様がヤバイ。(語彙力

本作では後藤組の組長として悪党役で御出演なさっておりますが、そんなことよりも重婚の被害者で一途でツンデレって脳処理が追いつくはずがないし、その上

必殺技がビンタっておま…

 

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控え目に言ってシバかれたい

 

そして全く汚くない美しい悪党なのもまた凄い。どうあがいても下品にならん。

そんな本拠であるキャバレーを持つ上品なボスの対照に(怒られろ)親の七光りな半田組のボス、田中邦衛氏の下品な悪党役が良いキャスティングだった。なんて若大将…

これは本作のみならず岡本監督作品の登場人物は、俳優の魅力が極限まで引き出されている。(※当社比

主演の加山雄三氏が"育ちの良いアウトロー"の役柄をデビュー間も無い初々しい芝居で見事に演じている点、役を抜擢した監督のセンスが秀逸である。

ぎこちない笑顔は不穏な笑みに感じ、何処か能天気な演技は芝居のみならず加山雄三氏の絶妙な本質を見出し活かしている様に思う。

何かと肋骨3本ない事に拘り、多方に良いネタを高額交渉する佐野役のミッキー・カーチス氏は岡本監督の常連俳優とだけあって、全体を通して目ぼしい役柄。

そして、我らが西條康彦様はホテルのボーイとして御出演なされている。

白く清楚な御召物を見事に着こなされ、破廉恥な台詞を綽綽と熟した終いには

さりげないウインクを御披露

 

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ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうございます!!ありがとうござい(ry

ちなみに愛らしい驚き顔のクローズアップも有り、非常に美味しく頂きました。

 

前半の二派と次郎の探り合いや掛け合い(掛け合いに関しては細木警部と次郎が最高)ユニークで見応え有りといったところですが、何と言っても見所は、ラストの舞台を飾るドリームランド。

夜の遊園地というだけで無条件に痺れる自分ですが、次郎を巡っての二派の銃撃戦にドラマを挟んでくるのはズルいですね~。

半田組のドジ役だった三次(砂塚秀夫氏)が次郎の手によって逃がされたり(笑)何かと妖しい良い仲だった後藤組の松井(松井中谷一郎氏)が次郎を庇って打たれ…もうお前ら付き合ってしまえよ。

アトラクションを稼働させて音楽を流しロマンチックに仕立てた演出がまた憎い!

 

黒幕はだいたい予想がついてしまっていた現市長の今村だったのですが、動機ェ…

全てが解決に終わり、痛快なエンディングに似合った次郎の変顔がカワ(・∀・)イイ!!

「渋い顔しなさんな」の語り掛けにドキッとしたのは自分だけではないだろう…

 

 

 

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