某A氏の独白帳(仮)

独断と偏見で意見具申。空想特撮シリーズを始めとした特撮作品の鑑賞記録など。ネタバレ含。

映画「独立愚連隊」(1959年 東宝)

 

岡本喜八監督、映画「独立愚連隊」の感想です。

 

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西部劇のオマージュに富んだ、戦争アクション映画

岡本喜八監督独特なテンポによって繰り広げられる推理劇は異彩を放つ娯楽作品とも捉えられる。

 

或る日、第二次世界大戦中の中国・北支戦線、大久保軍曹は荒木と言う名の従軍記者(佐藤允氏)と偽り、将軍廟へ現れた。

大久保軍曹は見習士官である弟の死の真相を追及するべく、各隊の落ちこぼれを集めた、独立第九〇小哨の通称「独立愚連隊」の元へ訪ねる事になるのだが……

いや~、観なきゃ良かった\(^o^)/

最近佐藤允様が何かと自分の中で話題でして、主演作をあえて鑑賞しておらず特に本作はポスタービジュアルを目にした際にこれはヤバイと思って厳重にスルーしていたのですが、遂に我慢出来ず鑑賞しました。いや~、観なきゃ良かった\(^o^)/(2回目)

とにかく女の子を5、6人泣かせた佐藤允様の存在が眩し過ぎる。

 

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序盤で馬に飛び乗り駆け回る勇ましい姿に対しての胸の高鳴りと来たら…!!!

正義に満ち溢れた色男で如何にも主役と言う役柄を熱演なされており、終始痺れっぱなしでしたな~。

何処となく不穏な笑顔、殺意に満ちた鋭い目付き、そして何とも言えないのはトミ(雪村いづみ氏)に向ける愛らしい笑顔!!なんだあれ!!死人出るよ!!!

特筆すべきは、憎き藤岡副官(中丸忠雄氏)との一騎打ち。

ヘタクソな藤岡副官と神的な腕前を魅せる大久保軍曹のガンアクションもシリアスでありながらコメディに富んでいる。もう大久保軍曹はカッコイイとかの次元を超越なさっておる。最初に将軍廟で出会った場面が蘇る終末が秀逸。

許婚のトミに対して特別な感情を抱いている事は伝わるのだが、やはり弟の敵を取る事が主題な為か、恋愛描写は薄い様に思えた。許婚の死体忘れるってどうなんだい

ただ、弱った状態で独立愚連隊の元へ救助されたトミを丁重に扱う大久保軍曹はアカン。もう全人類が惚れこんでまうよあの一場面は

 

最初に主犯だと疑った独立愚連隊の哨長である石井軍曹(中谷一郎氏)と大久保軍曹の関係性が魅力的だ。この二人の「推理小説」を挟んだ試し合いが面白い。

最後の舞台となる将軍廟に敵国が迫ってきた際、軽率にお互いを正体を暴き白状し笑い合う姿は、まるで前半の掛け合いがなかったかの様で痛快だ。

そして銃を乱暴に振り回し同時に突撃した暁には是非一緒に死んで頂きたかったところだが、なんで生きてるんだおめえ

流石に主役とは言え強過ぎだろう!!普通死んどる!!!

面白いと言えば、三船敏郎氏や鶴田浩二氏などの笑撃的なキャラクター。

他にも、愚連隊員が度々賭け事を行っていたりとコメディ要素も目立つ。

 

こう言っては何だが、遣る瀬無い気持ちが心中に重く残る事が多く戦争映画が苦手だ。

だが、サスペンスと恋愛と友情を詰め込んだ岡本喜八監督の陽気な戦争映画は、死に対して悲観的な感情になる事もなく快調なリズムで終わりを迎えた。

トミの弔いに対し「祝言だ。結婚式だ。派手にやってくれ!」と、最後まで悶え殺そうとする大久保軍曹マジでこわい

戦場で起こっているのではなく祝言として響く盛大な銃声が作風によくマッチしていたと思う。

 

 

 

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