某A氏の独白帳(仮)

独断と偏見で意見具申。空想特撮シリーズを始めとした特撮作品の鑑賞記録など。

映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(1960年 東宝)

 

堀川弘通監督、映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」の感想です。

 

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ウソ。ダメ。ゼッタイ。

 

原作は、松本清張の短編小説集「証言」。

どこか虚しさを感じる平和なメロディと共に石野貞一郎(小林桂樹氏)の平凡なサラリーマンとして独白が淡々と語られてゆく中、梅谷千恵子(原知佐子氏)の部屋に入る場面では明らかに先程までとは異なる空気を感じる。千恵子は石野の不倫相手である。

自分からしたら不倫なんぞ邪道極まりないですが、家庭、妻子の関係は良好で家族団欒とした石野が印象的である故に、不倫はショッキングだ。

 

本作の魅力はやはり、止まらない負の連鎖!

12月14日夜に発生した向島の若妻殺しの事件で偽りの証言をした石野が、次に発生した明光荘の学生殺しで本当の証言をするが、不信を買い逮捕。

死守してきた不倫の事実は露にされ、石野はまるで妻殺しで無罪だった杉山のようだった。

ラスト、無罪とされ釈放された石野には、もう平和な家庭も社会的地位も、可愛い愛人も居ない。平凡なサラリーマンは偽りの証言により、何もかも失ってしまったのだ。

 

本作は果物屋の店員として西條康彦様が御出演なさっております。

 

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松崎(江原達怡様)の部屋へ果物配達されてます。扉閉め際の笑顔タマランネ!

度々こういった店員の役をなされておりますが、現に働いてそうな程御似合いなんですよね。言い回しが絶妙!

 

今回不覚にも、松崎クンに萌えて大変だった。

江原達怡様は学生役が御似合い過ぎますね。頼りない悪知恵大学生~!

最後口から血を流しながらナイフを握り絞めて目をギラギラさせる場面なんか、何度巻き戻したか解りません。

「おお?!早川刺すんか!?やっちゃえやっちゃえ!」と思ってたら、

まさかの松崎クン死亡\(^o^)/

喉を何度も刺されたかのような死体が緻密だわ…

 

サスペンスであり、人間ドラマであり、酷く教訓を得た映画だった。

不倫と嘘はマジでやめよう

 

 

 

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